米軍の不満 2014 1 18

 新年早々に、ゲーツ元国防長官が、
オバマ政権を痛烈に批判した回顧録が話題になりました。
 この批判は、米軍のホワイトハウスへの不満の「ガス抜き」になったと思います。
ゲーツ氏の批判は、米軍の不満を代弁しているようなものかもしれません。
 私は、米軍のホワイトハウスへの不満が爆発しないかと懸念していたのです。
出世主義の軍人は別として、生粋の軍人は、
ホワイトハウスへの不満を抱いていたでしょう。
 ペトレイアス将軍を、あんな形で葬り去ることになったのは残念です。
確かに、身から出た錆とはいえ、
ペトレイアス氏は、イラク戦争で苦労して、
さらに、アフガニスタンでも苦労を重ねたのです。
 それを考えれば、大統領としては、
ペトレイアス氏の辞任は避けられなかったかもしれませんが、
最大限に、かばうべきでした。
 ペトレイアス氏は、マクリスタル将軍の後任として、
中央軍司令官から、アフガニスタン司令官に就任しました。
どんな気持ちでアフガニスタンに赴任したのか。
 そもそも、マクリスタル将軍を解任する必要があったのでしょうか。
マクリスタル将軍は、ホワイトハウスの高官を批判したことで解任されましたが、
これは、批判というよりも、不満でした。
アフガニスタンという過酷な現場の司令官は、不満がたまるでしょうね。
あのような過酷な現場に行けば、誰もが不満を言いたくなります。
 私には、米軍のホワイトハウスへの不満が伝わってきますが、
どうすることもできません。
せいぜい、このサイトで、オバマ政権を批判することによって、
米軍の不満が「ガス抜き」になることを祈っています。
 これは大海の一滴に過ぎないかもしれませんが、
私が悪者になることで、米軍の不満が解消されれば、満足です。

謝罪外交 2013 8 18

書名 いつまでもアメリカが守ってくれると思うなよ
著者 古森 義久  幻冬舎新書

「謝罪外交を繰り返すオバマ政権」
 これは、この本では、43ページから始まる、
「オバマの謝罪外交」というところを読めば、
そう思いたくなるでしょう。
 確かに、ここに掲載された一連の演説を読めば、
共和党が、オバマ氏の演説を、
「謝罪外交」とか「謝罪の旅」(外国訪問)と非難する理由があります。
 著者によれば、オバマ氏は、
アメリカの従来の「あり方」には、
むしろ批判をぶつけることが多いという。
 アメリカの超大国としての実績でさえも、
あえてミスや欠陥を指摘して、
事実上の謝罪をするという傾向がちらつくのだと指摘します。
 これは、よく言えば、「謙虚である」と言えるでしょうが、
悪く言えば、「自虐的」と言えるでしょう。
 謝罪外交といえば、日本政府の「お家芸」でしたが、
時には、オバマ氏の方が、それを上回り、
日本人としては、びっくりでしょう。
 もしかすると、日本人は怒るかもしれません。
「日本の『お家芸』をオバマ氏に奪われてしまった」と。
これを「生きがい」している日本の政治家もいるからです。
 もう少し、この本から引用しましょう。
「軍事力を忌避し、軍事力の効用を認めたがらないオバマ大統領」
 オバマ大統領は、そもそも軍事力が嫌いだ。
アメリカの国政レベルでは、そんな認識がよく語られる。
これは、保守派だけからの評価ではない。
与党の民主党側にも浸透した認識だと言える。
(引用、以上)
 多くの日本人は、
「なんだか、オバマ氏という政治家がわからなくなった」と思ったでしょう。
 オバマ氏は、リベラルと言われる民主党の中でも、
「最も左寄り」と言われることがあります。
 つまり、日本の政治家でたとえれば、
社会党の党首がアメリカ大統領をやっているようなものです。
 そう言えば、今は、社会党という政党はありませんから、
オバマ氏は、社民党の党首に近いと言えば、よくわかるでしょう。
 だから、オバマ大統領と安倍首相は、馬が合わないと言えます。
安倍首相は、保守政党と言われる自民党の中でも、右派と言われています。
 片方の政治姿勢が社民党の党首に近く、もう片方が保守政党の右派では、
首脳会談は、どうやっても、うまく行くはずがありません。
 それにしても、アメリカが、このような状態では、
独裁者や強権政府の指導者は、
当分、「枕を高くして眠れる」と言えるでしょう。
 多くの独裁者や強権政府の指導者は、今でも、
「アメリカの影に怯えて、夜も眠れない」という状態かもしれませんが、
それは、「かつてのアメリカ」に怯えているからでしょう。
しかし、「今のアメリカ」を知れば、独裁者たちは、熟睡できます。
 要するに、独裁者たちは、勉強不足です。
自国の独裁体制を維持にするのに忙しくて、
国際情勢を勉強していないということでしょう。









































































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